薬膳料理研究家 監修
敦煌の薬膳料理のレシピを監修・考案してくださる、料理研究家・原田裕子先生のご紹介です。
原田裕子
料理研究家。
薬膳サロンゆたたり・主宰を務めるほか、国際中医薬膳師、発酵ソムリエの肩書きを持つ。
中国語学留学中から食文化に興味を持ち、帰国後、テレビ、雑誌の料理アシスタントを経て独立。
現在、各地での料理教室や講演、雑誌の連載などを通して、家庭でできる健康料理を紹介している。
Instagram @yuko_yakuzen
薬膳とは
長い歴史の中で得られた臨床経験と陰陽五行説に基づいた中医学理論に沿って作られたお食事です。
食べ物には体に入ったときに様々な影響を与えます。
『医食同源』という言葉のように、食材の性質を知り、季節や体調に合った食材を組み合わせ、体調を整え病気になりにくい体(未病先防)を作っていくための食養生のことです。
食べ物の性質を知る
全ての食べ物には、薬と同じように、性質や効能があります。
五性・・食べたあと体を温める、冷ます、変化しない性質
涼・寒性(身体を冷やす食材) | 冬瓜、レタス、スイカ、柿、なす、かに、バナナなど |
温・熱性(身体を温める食材) | 葱、生姜、にんにく、羊肉 唐辛子 シナモンなど |
平性(冷やしたり温めたりしない食材) | 芋類、米、豆類など |
五味・・食べ物の味で異なる性質
酸味 (引き締める作用、出すぎる汗、咳などを抑える作用) | 梅、葡萄、レモン、トマトなど |
苦味 (熱を冷ます、湿を乾燥させる、水分代謝を促す、解毒・鎮静・利尿作用) | ゴーヤ、銀杏、セロリ、フキ、緑茶など |
甘味 (滋養作用、緊張緩和 気や血を補う。) | 穀類、芋類、豆類、にんじん、レンコン、はちみつなど |
辛味 (発汗・発散を促し、内臓の働きを活発にし、気や血の流れを促す) | 生姜、葱、にんにく、唐辛子、シナモンなど |
鹹(塩辛い) (しこりをやわらかくする、リンパ腺の腫れを取る、宿便を軟らかくする) | のり、昆布、牡蠣、なまこ、塩など |
季節の薬膳
中医学では、人間は自然界の一部だと考えます。
よって自然の変化によって、人間の心と体も変化するのです。
その季節の変化に合わせた食材をとり、体を整えることが大切です。
季節ごとによる、おすすめの食材をいくつかご紹介します。
春・・万物が芽吹く季節、陽気が強まり環境の変化が大きい。精神が高揚する。
冬に溜まった身体のサビを落とし、解毒、血を補うもの、気持ちをすっきりとリラックスさせる食材を取る。
おすすめ食材:セロリ、三つ葉、山菜、柑橘系、レバー、ほうれん草、クコ、鰹、サバなど
夏・・気温が高く、紫外線が強い。室内、屋外の温度差が大きい。
体にこもった熱や水分を上手にコントロール、精神不安や不眠を改善する食材を取る。
おすすめ食材:小麦、緑豆、豆腐、瓜類、苦瓜、茄子、バナナ、トマト、梅、蓮の実、竜眼など
長夏(梅雨)・・湿度や気温が高い。ものが腐りやすい。消化器官に負担がかかる。
体に湿が溜り、浮腫みやすくなったり、消化機能に負担がかかりやすくなる時期。
水分代謝を促し、消化機能を高める食材を取る。
おすすめ食材:瓜類、ハト麦、いんげん、空心菜、棗、大豆、山芋、トウモロコシとそのひげなど
秋・・秋の始まりは暑が残り、乾燥が進んでくる。秋が深まるにつれ気温は低下する。
残暑の頃は身体を冷ます食材、苦味の食材を取る。
秋が深まると、身体を温め、身体のめぐりをよくする食材を取る。
乾燥が進むと肺がダメージを受け、体調を崩しやすくなるので、体を潤す食材を取る。
おすすめ食材:蜂蜜、銀杏、落花生、百合根、杏、ゴマ、いちじく、蕪、きくらげ、梨など
冬・・気温が下がり血流が悪くなる、一層乾燥が進む。日照時間が短くなる。
冷えによって、体のめぐりが悪くなりがちになる。
体を温め、血の巡りをよくする食材、腎を補う食材を取る。
おすすめ食材:黒豆、黒ゴマ、牡蠣、羊肉、エビ、鮭、生姜、ネギ、プルーン、クコなど
敦煌の薬膳料理(メニュー)
敦煌では、季節ごとの心身に与える影響を薬膳の観点から対処していければと思い、季節に合わせた薬膳料理のご提供を行っております。
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