24節気 清明(せいめい)4/5〜4/19頃

4月に入り各地から桜の便りが聞こえてくるころになりました。
「清明」とは春分の次の節気で、空気が清く明るく、草木が芽吹く時期を指し、本格的な春の到来を指す言葉です。
中国では古くからこの日は先祖の墓参りや、農作業の準備を行うなど、外に出て本格的に活動を始める時期でもあり、清明の前後3日は祝日に定められていて、伝統的にも大切なお祝いの日とされています。
また清明に行う「踏青」(春に新しく芽生えた青草を踏みながら野山に遊ぶこと、新緑の大地に出て踏みしめるさま)と呼ばれる行事はまさに、人々が本格的な春の到来に心躍らせ、楽しむ様子を連想させます。
私はこの言葉を知った時、幼い頃の思い出がよみがえってきました。
田舎で育った私は、畑にれんげの花が咲く頃になると、近所の友達や妹たちと一斉に畑に繰り出し、花を摘み、花飾りを編み、首や頭に飾りながら、夕方母が迎えに来るまで時間を忘れて遊んだものでした。
当時の私たちは冬の間はお正月などの特別な日を除き、ズボンとその下に履くズボン下が原則。しかし、れんげの花が咲くころになると、どこの家でも親からスカートやワンピースの着用が許されたのです。脳裏に浮かぶ春の始まりの思い出は、れんげ畑と軽やかに風に揺れるスカートとつながります。

今思うと、子どもの頃に感じたこの浮き立つ気持ちは、まさに「清明」頃の「踏青」の行事で先人たちが感じたものと同じであったのだと、懐かしく、そして心温まる気持ちになりました。この時期のおすすめ食材・・たけのこ清明を過ぎたころから出始めるたけのこ。

毎年皮つきのものを買い求めて楽しんでいます。薬膳の効能で言えば、お腹の張り、むくみ、便秘の改善などのデトックス作用、また痰がたくさん出る不快さの改善が期待できるので、肥満、習慣性の便秘、糖尿病、動脈硬化の人のお料理に使われます。
冷ます作用があるので、イライラ防止やのぼせの改善にも良いでしょう。
ただ、胃潰瘍、慢性腎炎、泌尿系結石の人は控えましょう。最後の晩餐のお料理はとのお題に、私は故郷の山と有明海で獲れた山菜と筍と赤貝の煮つけが浮かびました。
うららかな春の日に、山から海へ続く稜線の先にけぶる半島を見ながらいただくこの一皿は、最高でしょうね。

◇二十四節気(にじゅうしせっき)とは◇
「立春」「春分」「夏至」など、季節を表す言葉として今も使われている二十四節気。1年を春夏秋冬の4つに分け、さらにその季節を6つずつ細かく区切った、自然の移ろいを示す24の暦です。太陽の動きをもとに作られ、古くから暮らしや農作業の目安として受け継がれてきました。
◇敦煌の薬膳への取り組み◇
中国名菜敦煌では、薬膳料理研究家・原田裕子先生の監修のもと、季節に合わせた薬膳メニューをご提供しています。二十四節気に寄り添いながら、先生のコラムと旬のおすすめ食材も掲載しています。
