新緑は深みのある緑に変わっていき、風薫る季節の到来。
立夏、暦の上では夏の始まり、昼間の時間も長くなってきましたね。
今から2000年以上前に書かれた現存する中国最古の医学書であり、中医学のバイブルである「黄帝内経(こうていだいけい)」には夏の養生法として「夏の間は草木もどんどん伸び行く季節、陽気がいっぱいの季節なので、その人も自然界の一部、自然の摂理に従って遅寝、早起きの生活が自然でよろしい。また夏の五臓は「心」。この「心」が活発になるので、心安らかに暮らしましょうと」と教えてあります。なるほど!私には保育園に通っている孫がいて、朝食の時間にネットでおしゃべりすることが日課となっています。最近確かにその時間が前倒しに早くなってきました。子どもの体は正直、陽が増えるにつれ、起床時間も早くなっている。まさに人は自然界の中で暮らしているのだと感じています。
しかしながら黄帝内経の教えは理解できても、ストレスの多い現代社会ではなかなか心安らかには難しい事。ただでさえ陽気とともに「心」の働きが活発になる時期なので、精神面が不安定な人は自律神経をコントロールできなくなり、よけいにイライラ、のぼせ、頭痛、不眠を感じることが多くなりがちです。規則正しい生活に加え、食事でも夏の体を作ることを心がけましょう。具体的には心を落ち着け質の良い睡眠をとること、気や血のめぐりを良くし、上がった気を降ろし、気持を落ち着けることが大切です。しっかり「心」を整え、梅雨と本格的な暑さを乗り切る体を作っていきましょう。
また、私も毎週楽しみにしている、最近テレビで話題のドラマ、「しあわせは食べて寝てまて」。は今の時期に必要なもの、体に合った普段の食材を取り入れ、気持ちよい生活を送るための薬膳生活の醍醐味をテーマにしている作品です。皆様も薬膳生活を始めてみてはいかがでしょう。
「心」を整えるおすすめ食材は以下の通りです。
◆安神(心を落ち着け睡眠の質を上げる食材)
小麦、ゆり根、ナツメ、竜眼、アーモンド、あさり、ホタテ、牡蠣、鶏卵、ジャスミン等
◆行気(気のめぐりを良くする食材)
茴香 キャベツ パクチー、紫蘇、玉ねぎ、ピーマン、陳皮、マイカイカ、酒、柑橘類、ニラ、みょうが等
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